NIKEエアズームペガサス38レビュー

2021年4月28日に発売されたNIKEエアズームペガサス38を購入しました。発売から少し時間が経過してしまいましたが、レビューしたいと思います。

NIKE ペガサスシリーズとは

NIKEのランニングシューズで一番売れている最も汎用性とコストパフォーマンスが高いシューズがエアズームペガサスシリーズです。初代ペガサスが発売されたのは1983年。2021年に発売された「ペガサス38」は名前が表す通り38代目のモデルになります。昨年2020に発売された「ペガサス37」は全国のスポーツ専門店スタッフが選ぶ「日本スポーツ用品大賞」の「最も売れた商品」部門で2位を、「最も使って欲しい部門」の大賞を受賞しました。ペガサスが一足あればジョギング。インターバル、ロングランと何でもこなせる一足です。

ペガサス38はどのようにアップデートされたのか

エアズームペガサスシリーズは2年に一度フルモデルチェンジされます。2020年にペガサス36からペガサス37へフルモデルチェンジをしたので、2021年発売のペガサス38はペガサス37のマイナーチェンジ版と言えます。つまりペガサス38はペガサス37の完成度をより追求したモデルです。以下の項目がペガサス37からペガサス38へのアップデートされました。

  1. アッパー素材の変更
  2. トゥーボックスのワイド化
  3. シュータンを独立させ厚みを増した
  4. 踵・足首周囲のパッドの厚みが増した
  5. 2mm厚くなったミッドソール

1.アッパー素材の変更

前作でもメッシュ素材が使用されていましたが、よりソフトなメッシュ素材に変更になりました。

2.トゥーボックスをワイド化

アッパーの素材を変更すると共に爪先部分の高さと幅を少し増し、爪先を自由に動かせる空間が確保されました。

ペガサス38(左)はペガサス37(右)と比べると少し丸みをおびたシルエット

3.シュータンを改良

ペガサス36から続いている薄くアッパーと一体化したシュータンからトラディッショナルなアッパーから独立したパッドの入ったシュータンに変更されました。シュータンの厚みを増すことで、靴紐の締め付けによる足の甲の圧迫による不快感を軽減しています。

4.踵・足首周囲のパッドの厚みが増した

シュータンの厚みを増すことと同時に踵・足首周囲の生地の厚みを増すことで踵と足首のフィット感の改善されました。

シュータンと足首周りの生地の厚みを増すことで、履き口周辺のフィット感が向上しました

5.ミッドソールが2mm厚く

一見その差は分かりませんが、リアクトフォームのミッドソールの厚みが約2mm厚くなりました。

アップデートされたペガサス38はどう変わったのか

1.アッパー素材が変わって・・・

アッパー素材がペガサス37よりも柔らかいサンドウィッチメッシュに変更されたペガサス38は、アッパー全体のフィット感が増しました。MP関節(拇趾球のラインの関節)が屈曲する時の足とアッパーの生地の追従性が上がって一体感が増しています。アッパーの通気性はペガサス37との差はさほど感じられず。夏は暑そうなので、ソックスで調整する必要がありそうです。柔らかい素材になって耐久性が落ちていないと良いです。

2.トゥーボックスがワイド化されて・・・

トゥーボックスがワイド化されましたが、幅が広くなったというよりも爪先部分の高さが増したと言ったところでしょうか。確かに爪先部分の圧迫感が軽減されています。アッパーの素材変更と相まって履き心地は快適になりました。

3.シュータンの厚みが増して・・・

シュータンの厚みが増したことで、レースをきつく縛った時の圧迫感が軽減されました。

4.踵・足首周囲のパッドの厚みが増して・・・

踵と足首周囲のパッドが厚くなって、踵が固定力が向上しました。上位モデルに比べるとペガサスシリーズは踵の固定力は弱めでしたが、履き口と踵周囲の生地の厚さが増すことで足との一体感が増しました。

5.ミッドソールの厚さが2mm厚くなって・・・

ミッドソールの厚さは少し厚くなりました。それによってクッション性が格段にアップしたというようなことはありません。リアクトフォームの量が増えることでミッドソールの耐久性がアップすることに期待したいと思います。

左からペガサス38、VaporFly4%FK、ズームテンポネクスト%、VaporFly Next%。ミッドソールの厚さはVaporFly4%とほぼ同じ厚さになりました

1~5が変わってどうなったのか?

まとめると

  • アッパーの改良によってシューズ全体のフィット感が良くなり快適性が増しました
  • シュータンや踵周りの生地の厚みを増し、ミッドソールを厚くしたことで約10g重くなりました

重量が増えたと言っても、履いていて重さ感じる程の差はありません。

値下がりしたペガサス37とどちらを選ぶべきか

基本構造はそれほど変わらないペガサス37とペガサス38。ペガサス35からペガサス36にマイナーチェンジした時ほどの大きな差は感じられませんでした。価格が下がっているペガサス37と、発売から2ヶ月経過して価格が下がってきているペガサス38ならどちらを買うべきでしょうか。私なら迷わずペガサス38を選びます。ペガサス37もペガサス38は通気性の面ではそれほど差は感じられませんが、柔らかくフィット感が向上したアッパーと厚みを増したリアクトフォームの厚底ミッドソールの相性は抜群です。ペガサス38はペガサス37より走りやすいです。

Nike Zoomシリーズ比較

過去数年のNike Zoomシリーズのランニングシューズのスペックを比較してみました。

Shoes NameOffset
(前足部と
踵の落差)
Fore Foot
(前足部)
Heel
(踵
Weight
(メンズ28cm

重量)
Midsole Material
(ミッドソール

の素材)
Pegasus3810 mm17.5 mm27.5mm298 g
(実測)
React & Zoom Air Unit
(前足部のみ)
Pegasus 3710 mm14 mm24 mm289 g
(カタログ値
285 g)
React & Zoom Air Unit
(前足部のみ)
Pegasus 35 &3610 mm12 mm22 mm275 g
(Peg36)
Cushlon &
Full length Zoom Air unit
Pegasus 3410 mm??285 gCushlon & Zoom Air Unit
(前足部と踵)
Vapor Fly 4%10 mm21 mm31 mm195 gZoom X with
Carbon Fiber Plate
Vapor Fly NEXT%8 mm25 mm33 mm200 gZoom X with
Carbon Fiber Plate
Alpha Fly8 mm31.5 mm39.5 mm210 g
(26.5㎝)
Zoom X with Carbon Fiber Plate,
Visible Air Unit(前足部)
Zoom Tempo Next %10 mm36 mm46 mm283 gForefoot : Zoom X with 2 x Air Zoom pods
Heel : React
Zoom Fly10 mm23 mm33 mm248 gLunarlon with
Carbon Fiber and Nylon Plate
(ナイロンプレートのカーボン巻)
Zoom Fly 311 mm23 mm34 mm274 gReact &
Carbon Fiber Plate
Pegasus Turbo 28 mm16 mm24 mm231gZoom X & React
NIKEランニングシューズの比較

走行距離750km(2021年10/4追記)

Nike Air zoom Pegasus38の走行距離がいつの間にか750kmを超えていました。750kmを超えましたが、特に不満に感じる点はなく、ペガサス38は丈夫なランニングシューズです。アッパー、ミッドソール、アウトソール、インソールとどんなふうに摩耗しているでしょうか。

Nike Running Clubというアプリを使うとどのシューズで何km走ったのか管理が簡単です

アッパー

夏の太陽に照らされたアッパーは少し色褪せていますが、少し生地も伸びて足に馴染んでフィット感は全く問題ありません。

何故か左の履き口に2カ所穴が開きましたが、機能上は問題なしです。後述しましたが、インソールが破けたのでペガサス37のインソールと交換したので左足インソールが赤です

ミッドソール

750kmを走っていますが、ミッドソールの反発も十分に機能しています。とは言うものの、新品と交換するの劣化の具合は体感できると思います。ミッドソールによる皺の位置もペガサス37とほぼ同じです。

アウトソール

アウトソールの摩耗はそれなりですが、まだまだ十分にグリップします。但し、雨の日のラインの上やマンホールの上は滑ります。

インソール

一番大きくダメージを受けているのがインソールです。先日、試しに5本指ソックスとペガサス38の組み合わせで走ったところ、左小指の少し近位側の部分がボロボロになってしまいました。そのまま使っていると走り始めはインソールに出来た穴の凹凸に違和感を感じていたので、ペガサス37のインソールと交換しました。

赤が800km走ったペガサス37、グリーンがペガサス38のインソール
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